LycaMobileのSIM購入から解約までの顛末
2025年夏の英国(UK)出張時には、もともと日本のアマゾンで、海外用のSIMを買っておいたのですが、実際に現地に来て使ってみると、通信状況があまり良好ではなく、パソコン作業に支障をきたしてきたので、イギリス現地のSIMを購入してみることにしました。
イギリスでは最王手のスーパーの一つであるTESCO(テスコ)に行ってみました。その店舗は、ロンドンではなく、OXFORDの街中にある、あまり大きくないサイズのスーパーでした。日本で言えば、「まいばすけっと」といった位置づけでしょうか。
日本のコンビニでもよく見かけるように、プリペイドカードばかりズラリと並んだ棚を見つけました。いっぱいあってどれを選べばよいのかわかりませんでしたが、パッケージを細かく見て10分、15分くらいかけて一つ選んだのが、LycaMobile(リカモバイル)のカード。パッケージには、25GBで、10£(≒約2000円)30日間と大きく書いてあります。10£払う気でいたところ、スーパーのレジでは、「99p」(99ペンス≒約200円)の支払いで、思わず安い!けど何故??と叫んでしまいました。まだよく理解できていません。
ホテルに戻ってから、セットアップです。どうやら、プリペイドカードではなく、物理SIMカードだけを購入するタイプで、あとでチャージしていくというかたちのようです。なるほど、だから99ペンスだったのですね。
もともとは、パソコンにこの物理SIMを差し込んで使用するつもりでしたが、SIMをアクティベートするのに、SMSが必要なようで、どうもうまくいきません。結局パソコンへの差し込みの方法は、私がわからず、あきらめました。スマホで操作するしかなさそうです。そこで、日本のアマゾンで買って持ってきた海外渡航用SIMをスマホから抜いて、このLycaMobileのSIMをスマホに差し込み、アクティベート。LycaMobileのアプリ(APP)もスマホにダウンロードし、立ち上げの画面が「オーカッコイイ」(興味のある方は、APPダウンロードしてみてください。)なんて言いながら、パチパチ操作してみます。クレジットカードに紐づけて、一番安いプランで、2.50£(≒約500円)で、10GBチャージできました。ムチャ安いですね。パッケージの25GB・10£はまったく関係なくなっていますが、当然購入するGBに応じていろいろな価格のプランがあるようです。私にとっては、出張期間中使えて、これだけのギガ数があれば、十分そうです。そして、テザリングしてパソコンでも使えるようになりました。もちろん、他社と比較したわけではないですが、LycaMobileが一番安くて、しかも通信が安定していると感じました。日本からSIM持ってくる必要はなさそうです。データ通信だけでなく、現地の電話番号も獲得しました。イギリス渡航中は、レストランとか、ホテルとかいくつかの場所で電話番号を聞かれましたので、番号を持っていることはだいぶ役に立ちます。
とここまでの話は、前段に過ぎません。世の中には、そんなうまくいくことばかりではないのです。同じ轍を踏まないように、恥ずかしながら、私の失敗を書いています。
というのも、私は、LycaMobileを使うだけ使って、出張が終わってそのままイギリスを出国してしまいました。何か手続きをしなければいけないという自覚がありませんでした。これまで、海外渡航用のSIMを使っていたからで、海外から日本に帰ってきたら、その場で、日本のSIMに切り替えて(差し替えて)、海外SIMは捨ててしまっていました。これまでそれで問題になることはなかったので、まったくその意識でいました。
異変に気付いたのは、日本ではなく、イギリスでもなく、また別の第三国にいたときです。LycaMobileから5£のクレジットカード引き落としがされたのを見つけました。それはちょうどLycaMobileを購入した日の1か月後のことでした。あれ?ナニコレ、勝手に使用されているの?と少しムッとしたことを覚えています。しかし、どこかの説明で、初月は2.5£だが、翌月から5£という電話料金についての案内を読んだ覚えもあります。そこで初めて、LycaMobileの私の契約は、単発ではなく、継続的なものになっていると気が付きました。契約を間違ったのかなと思いましたが、ググってみると、どうやらLycaMobileは契約内容に関係なく、オートチャージで停止の手続きをしないと翌月以降もクレジットカードから引き落とされてしまう。そのため日本に帰る時は、停止する手続きを忘れないように。という記事も見つけました。うっかりしていました。
そこでさっそく、もうすでに削除済みのアプリを再度ダウンロードしなおして、ログインしてみることにしました。しかし、イギリスの電話番号もすでになく、MyLycamobileのアカウントにログインすらできない状況に。チャット対応も試してみましたが、時差もあり、オペレータへの連絡がうまくいきません。
もちろん、クレジットカードの使用制限をかければ、来月以降は無理やり引き落とされないことはわかっていましたが、これをした場合、最悪の場合、私の「未払債務」とみなされます。私たちは、ビザの申請を代行しているので、よく理解していますが、さまざまな国で、ビザ申請時に、「その国家機関またはその国の民間機関に対し、あなたは未払債務を負っていますか?(Has any applicant ever had any outstanding debts to the **** Government or any public authority in **** ?)」という質問があります。通常は読み飛ばしてしまうような質問ではありますが、外国での未払債務は、実は、ビザ発給に影響が出るのです。一方、日本のビザ申請においては、申告対象となっていないところが甘いところだと感じています。
話は戻って、自身の信用棄損は避けなければなりません。従って、今月の5£はともかく、今からでも解約しなければなりません。そのためには、基本的ながら、LycaMobileにメールを送ることにしました。伝えたいことは、まず、自動課金(オートリニューアル)の停止、そして、できれば返金も依頼します。
私が送ったメール文面を添付します。同じようなケースで困っている方の参考になれば、幸いです。
Dear Lycamobile Customer Service,
My name is *****.
Email address (used for MyLycamobile): *****
Date of Birth: *****
I am writing to request cancellation and refund regarding my Lycamobile account.
My mobile number was *****(このイギリスで使っていた電話番号は、一応記録していました), which I used only during my recent business trip to the UK. I am no longer in the UK, and this SIM card is no longer in use.
However, on ** Aug. (today), £5 was charged to my credit card, even though I have not used the service since returning home.
Details of my most recent transaction:
- Mobile Number: *****
- Amount Paid: £2.50
- Transaction ID: *****
- Method of Top-up: Online (credit card)
注:この内容は、最初にチャージしたときに、返ってきたメールを元に記載しました。
I kindly request:
- Cancellation of this account/auto-renewal plan to stop further charges.
- Refund of the £5 charge that was billed after I had stopped using the service.
Additional notes:
- I cannot access the Lycamobile app because the number is inactive.
- I cannot call your UK helpline since I am currently outside the UK.
- My most recent contact with Lycamobile was by email (this inquiry).
Could you please confirm how the refund will be processed and ensure that no further charges will occur?
Thank you for your assistance, and I look forward to your reply.
Best regards,
このような形でメールして、向こうが受け取ったことを示す自動応答メールが返ってきました。ちなみに送信先のメアドは、LycaMobileのカスタマーセンターでこれはググれば出てきます。そのまましばらく待ってみました。
だいたい10日くらいたった頃に、サポートデスクの担当者の方からメールが届きました。LycaMobileアカウントにアクセスするためということで、追加の質問を聞かれました。
- Are you the owner of the SIM card?(あなたはSIMカードの所有者ですか?)
- Frequently dialed number or last time data was accessed:(頻繁に発信した番号、またはデータに最後にアクセスした日時)
- Last top-up date and amount:(最後にチャージした日時とその金額)
- Amount paid for the bundle and date of activation (if available):(バンドル購入金額と有効化日時)
- Name of bundle if purchased any:(購入したバンドルの名称)
- If CC\DC used, please help us with the last 4 digits:(クレジットカード/デビットカードをご利用の場合、最後の4桁の番号)
- Lycamobile SIM card number (19-digit number on the back side of the SIM card):(Lycamobile SIMカード番号)
結構細かい質問ですね。海外で使っていたSIMカード、もう使わないからと、すぐに捨ててしまうととても困ったことになることがよくわかりました。何とか情報を掘り起こして回答していきます。そして、また数日待ちます。
1週間後くらいでしょうか、今度は簡潔なメールで、「We understand that you would like to cancel the bundle and expect a refund.(お客様がバンドルをキャンセルされ、返金を希望されていることを承知しております。)」というメッセージが来ました。とりあえず、意思表示はうまくいったようです。これで今後、私の未払債務はないと考えてよさそうです。実際、さらに翌月のチャージ日になりましたが、(使用停止してなかったのにも関わらず)LycaMobileから毎月の引き落としはなくなりました。ほっと一安心です。
LycaMobileの解約は忘れずに。
以上が、私がLycaMobileのSIMカードを購入し、帰国後、解約するまでの経緯になります。手間にはなりましたが、LycaMobileは、(少しメールの返信が遅い?ものの)英国外からの要求にきちんとメール対応してくれて、無知な外国人のサポートをしてくださり、大変感謝しています。インターネット、通信、そしてそのセキュリティーなど、いろいろとグローバルなサービスが増えていますが、自動更新なのか、どうやって解約・利用停止するのかは、先に把握しないとだめですね。良い教訓になりました。同じようなトラブルに遭遇している誰かの参考になれば、うれしい限りです。本件は、私が個人的に遭遇した事例に過ぎず、すべてのケースにおいてこの通りとなるかどうかはわかりません。私の個人的体験と見解の一つとしてご参考になさってください。