モーリシャスには、プレミアムビザ(Premium Visa)という、いわゆる「デジタルノマドビザ」に相当するビザがあります。

モーリシャス政府のホームページ

モーリシャスで1年間リモートワーク

モーリシャスは、世界で最も美しい島の一つであると言われています。

そして、ドードー鳥が有名ですよね。私も、ドラえもん(「モアよドードーよ、永遠に」参照)を読んで、絶滅動物のドードーを知った世代です。ドードー鳥は、人懐っこかったがために、ひょこひょこと人の近くに寄って行って、ハンマーで頭を勝ち割られて、焼き鳥にして食べられてしまったり、人間が持ち込んが犬によって、ドードー鳥の卵が食い荒らされたのが原因で絶滅したというストーリーを小さいころ聞いて、幼心にショックを受けたことを覚えています。丸っこい姿のドードーが好きだっただけに、余計にショックでした。モーリシャス土産の、ドードーが彫刻された栓抜きは、今でも大切に使っています。

さて、ドードーはもういませんが、それでも魅力的なモーリシャス。コロナも終息した安全な地で、ターコイズブルーの海、絹のような滑らかな砂浜、熱帯のラグーン、豊かな緑、温かくて親しみやすいローカルの人々と出会える幸福感があなたをきっと満足させることでしょう。

観光客、リタイアメントした方、または、ご家族と一緒にモーリシャスに滞在し、モーリシャスからリモートでビジネスやワークを行うプロフェッショナルな方々に朗報です。外国人は、プレミアム・トラベル・ビザ(Premium Travel Visa)で、最長1年間、モーリシャスに滞在できるプログラムが用意されています。これにより、モーリシャスでのロングバケーションでしか出会えない自然の美しさと、充実したワーク・ライフ・バランスを体験できるようになりました。

プレミアムビザを取得するためには、以下の条件を満たした上で、長期滞在の予定があることを証明する書類と、最初の滞在期間に十分な旅行保険および健康保険を提出する必要があります。

  • 申請者はモーリシャスの労働市場に参入しないこと。
  • 主な事業所および収入・利益の源泉がモーリシャス国外にあること。
  • 訪問目的、宿泊先など、申請書を裏付ける証拠書類を提出できること。
  • その他、基本的な入国審査が必要です。

このビザについて

プレミアムビザは、観光客、退職者、または家族とともにモーリシャスに滞在し、COVIDの安全な目的地でリモートから仕事をすることを望む専門職として、外国人が長期滞在することを奨励することを目的としています。

この制度により、外国人はモーリシャスに6ヶ月を超える期間、最長1年間滞在することができ、更新することも可能です。

誰が申請できる?

以下のリストに記載されている国の外国人であれば、誰でもプレミアムビザを申請することができます。注:以下のリストにない国の外国籍の方は、観光ビザでモーリシャスに入国し、モーリシャス滞在中にプレミアムビザのオンライン申請書を提出することも可能です。

対象国は、日本人以外にも、中国籍、香港などのパスポートをお持ちの方も含みます。

Country
AngolaChinaGrenadaLuxemburgQatarSwaziland
Antigua and BarbudaCongo (Brazzaville)GuyanaMacau SARRomaniaSweden
ArgentinaDemocratic Rep. of CongoHong KongMalawiRwandaSwitzerland
AustraliaCroatiaHungaryMalaysiaRussian Federation (Russia)Tanzania
AustriaCyprusIcelandMaldivesSamoa (Western)Tchad
BahamasCzech RepublicIndiaMaltaSan MarinoTonga
BahrainDenmarkIrelandMexicoSaudi ArabiaTrinidad & Tobago
BarbadosDominicaIsraelMonacoSeychellesTunisia
BelgiumEgyptItalyMozambiqueSierra LeoneTurkey
BelizeEstonia RepublicJamaicaNamibiaSingaporeTuvalu
BeninFijiJapanNauruSloveniaUganda
BotswanaFinlandKenyaNetherlandsSlovakiaUkraine
BrazilFranceKiribatiNew ZealandSolomon IslandsUnited Arab Emirates
Brunei DarussalamGabonKorea (South Republic)NorwaySouth AfricaUnited Kingdom
BulgariaGambiaKuwaitOmanSpainUnited States of America
BurundiGeorgiaLatviaPapua New GuineaSt Kitts and NevisVanuatu
CanadaGermanyLesothoParaguaySt LuciaVatican
Cape VerdeGhanaLiechtensteinPolandSt Vincent & GrenadinesZambia
ChileGreeceLithuaniaPortugalSurinameZimbabwe

有効期間は?

プレミアムビザの有効期限は6ヶ月を超え1年までで、更新可能です。

1暦年で180日を超えてモーリシャスに滞在する場合、プレミアムビザが必要です。

180日未満の滞在の場合は、モーリシャスへの到着時に観光ビザが発給されます。

プレミアムビザが許可されるには?

プレミアムビザを取得するためには、申請者が長期滞在を計画していることを証明し、最初の滞在期間に十分な旅行保険と健康保険に加入している必要があります。また、以下の基準も満たす必要があります。

  1. 申請者がモーリシャスの労働市場に参入しないこと。
  2. 主要な事業所および/または収入・利益の源泉が、モーリシャス国外にあること。
  3. 訪問目的、宿泊先など、申請を裏付ける証拠書類を提出できること。
  4. その他、基本的な入国審査に必要な書類。

申請方法

プレミアムビザの申請は、オンラインで申請する必要があります。オンライン手続きは簡単で、手続き料はかかりません。

申請までのフロー

申請に必要な書類は?

チェックリスト

必要書類は、次の通りです。

  • オンラインの申請書
  • パスポートのBIOページ
  • 証明写真
  • 往復予約済み航空券(チケット)またはオープンチケット
  • 滞在予定期間をすべてカバーする旅行医療保険
  • 滞在予定期間の宿泊証明(1.ホテル予約確認書、2.リースまたはレンタル契約書、3.スポンサーシップの手紙+住所証明+身分証明書または滞在許可証のコピー、1~3のいずれか)
  • 資金証明として、直近3ヶ月の銀行取引明細書及び月収証明書
  • 扶養家族の書類(配偶者の場合、結婚証明書。子供の場合、出生証明書 及び片親のみが同伴する場合、もう一方の親からの同意書)
  • その他、審査官が求める資料。

プレミアムビザを取得するためには、180日以上の滞在が必要ですので、航空券のチケット、旅行医療保険、そして宿泊証明においては、該当期間あることが要件になります。

月収証明については、金額を申告し、今後12ヶ月間に申告した収入を得る見込みであり、モーリシャス滞在中に自分自身、配偶者・パートナーおよび同伴する扶養家族を養う手段を有することを宣誓していただきます。その他宣誓事項としては、モーリシャスで事業を営む個人または法人からいかなる雇用も受けないことがあります。

すべての書類は、英語またはフランス語の翻訳及び外務省によるアポスティーユが必要です。モーリシャスは、外国公文書の認証を不要とする条約(ハーグ条約)の締約国です。

なお、家族の証明書にあたる婚姻届受理証明書・出生届受理証明書または戸籍謄本は、市区町村発行ののち、外務省でアポスティーユ可能ですが、月収証明書などは私文書になりますので、公証役場にて外国文認証後、アポスティーユを付けることになります。

プレミアムビザの申請料金は?

プレミアムビザは無料で発行されます。手続きのための手数料(モーリシャス政府当局に支払う費用)はかかりません。

ただし、上述の公証役場での外国文の公証、または翻訳費用、そして、行政書士にサポートを依頼する場合には、行政書士費用がかかります。

モーリシャスの不動産を購入できますか?

外国人は、統合リゾートスキーム(IRS)、不動産スキーム(RES)、不動産開発スキーム(PDS)、スマートシティスキーム(SCS)の下で開発された住宅を取得することができます。また、外国人は、少なくとも1階と2階からなる建物内にあるアパートを取得することができます。

税制について

プレミアムビザ保持者のモーリシャス源泉所得(モーリシャスにいる者が、日本などの遠隔地から支払われた仕事の報酬など)は、送金ベースで課税されます。しかし、外国のクレジットカードやデビットカードを使用してモーリシャスで消費したお金に対しては、モーリシャスに送金されたとはみなされないため、課税されません。なお、モーリシャスで仕事を見つけて労働することはできません。

プレミアムビザの保有者は、モーリシャスの銀行口座に預金されたお金に対して所得税を支払う義務があります。ただし、本国または居住国で必要な税金がすでに支払われていることを申告すれば、銀行預金に対し所得税の二重課税が課せられることはありません。

デジタルノマドビザについて

モーリシャスに限らず、ポルトガル、スペイン、エストニア、ドバイや南米、カリブ海の島々など様々な国で、デジタルノマドビザの制度が作られるようになりました。

デジタルノマドとは、ITを活用し、世界中を旅しながら働く人材のことを言います。

このビザのメリットとしては、リモートワークが可能な仕事であれば、フリーランスであっても、日本の仕事をそのまま現地に持ち込んで、ワーケーションが満喫できる点です。

通常、外国に長期滞在するには、現地の雇用先(スポンサー)だったり、自分で起業したりといったハードルが高いものでした。

しかしながら、このビザであれば、各国によって月収基準は異なるものの、外国にいながらにして、日本の収入を得て、外国で消費することができます。

これは、現代人の新たなライフスタイルになるかもしれません。

コロナ禍で、観光業で大打撃を受けた各国にとっても、現地の労働市場に影響を与えず、消費だけしてくれるデジタルノマド民たちは歓迎すべき存在です。

日本国政府も、このようなデジタルノマドビザ制度を新たに立ち上げることを切に希望します。(ついにデジタルノマドビザが創設されました!)デジタルノマド民は、高級IT人材であり、ワーカーではないので、すでに高収入で、インバウンド消費だけしてくれる、日本好きな外国人なので、受け入れるにあたって、懸念すべき事項はないと思うのですが。。。

日本の収入をもって、海外で消費するには、厳しい時代になりました。

もう少し円高になる動きがあることはありますが、それでも、外国の収入をもって日本で消費する方が、よほど優雅な生活ができることでしょう。