台湾への入国(境)時には、入国前のPCR検査等の事前準備が必要です。ご注意ください。

日本のパスポートなど、外国のパスポートを持っていて、香港、マカオ、中国大陸の市民ではない者は、台湾地区の「出入国及び移民法」(入出國及移民法に定める規定に基づき、台湾の一時滞在、居住、または定住するための申請をすることができます。(中華民国移民商業同業公会のホームページより)

1.台湾に居住する場合

台湾に180日間(6カ月間)以上滞在する予定がある場合には、居留ビザを申請します。

主に以下の4タイプの居留ビザ(Resident Visa)により、台湾に居住することができます。

  1. 投資居住ビザ(投資居留簽證)
  2. 就労居住ビザ(工作居留簽證)
  3. 起業家ビザ(創業家簽證)
  4. 家族居住ビザ(依親居留簽證)

居留ビザは台湾入国後、住所地の內政部移民署各縣(市)服務站にて、外僑居留證(ARCカード)に切り替える必要があります。切り替えの期限は、通常は15日以内ですが、コロナ対策により現在は入国後30日以内となっています。

居留ビザの有効期限は一般的には発行日から3か月以内となっていますが、これはこの期間までに台湾に入国する必要があることを意味しています。一方、外僑居留證の有効期限が、台湾に在留可能な期間となります。

また、居留ビザの「入境次数」はSingle(一回のみ)となっていますので、台湾入国と同時にビザは使用済みとなります。しかし、台湾から出入国できないわけではありません。再入国許可証(重入國許可/Re-Entry Permit)が、外僑居留證と一体となっており同時に申請できます。外僑居留證に切替え後の出入国は、外僑居留證を持っていれば再入国が可能となり、外僑居留證の期限内は別途ビザを申請する必要はありません。

(一) 投資居住ビザ

台湾地区に対して、一定金額以上の投資を行ったのち、政府の事業主管機関での批准を経て、投資家又は外国法人による投資会社の代表であることを確認した者に対して許可されます。

(二) 就労居住ビザ

政府の労働主管機関又は事業主管機関の許可を経て、台湾地区において、「就業サービス法」第46条第1項第1号乃至第7号又は第11条に定める就労活動に従事する者に対して許可されます。

また、台湾地区の「会社法」において許認可を経た外国会社の台湾地区での責任者である場合もこのビザの対象となります。

このタイプのビザは、入国前に「停留ビザ」を取得し、台湾に入国後同じタイプ(滞在目的)の「居留ビザ」への変更が許可され得ます。しかし、空港でのアライバルビザまたはビザ免除規定により台湾に入国した場合は、居留ビザへの変更は認められず、いったん台湾を出国し、日本でビザを取り直す必要があります。

台湾就業ゴールドカード」もこの就労居住ビザの性質を備えています。このゴールドカードは、「外国専業人材延攬及雇用法(外国籍専門人材の誘致及び雇用に関する法律)」に基づく制度で、台湾の各分野が必要とする特定の外国人スペシャリスト(高度人材)を対象に発行されるものです。このカード1枚で4つの機能(1. 労働許可、2. 居留ビザ、3. 外国人居留証、4.再入国許可)が一つにまとまっています。ゴールドカードの有効期限は1~3年ですが、再度要件を満たした方は、有効期限内に再申請することができます。

(三) 起業家ビザ

外国の優秀な人材が台湾地区における創業起業を促進するために創設されたのが「起業家ビザ」です。

個人又はチーム単位で申請します。(チームにおける一回の申請は、3名以内であることが原則となります。)

審査機関により審査で許可後には、最初は1年の居住権が付与され、その後、更新申請を経て、2年の居住権に延長できます。

(四) 家族居住ビザ(依親ビザ)

配偶者または未成年者の父もしくは母が、台湾地区に現に居住しており、かつ、台湾地区の市民であるか、又は台湾地区の居住権若しくは永住権を持っている外国人である場合に、このビザが許可されます。

20歳未満の外国人で、その直系尊属が現に、台湾地区の市民であるか、又は台湾地区の居住権若しくは永住権を持っている外国人も、このビザが取得できます。具体的には、次の種別に分類されます。

身分説明VISAコード
中華民国国民(台湾市民・有戸籍)の外国人配偶者

(在台有戶籍國民之外籍配偶)

TS
中華民国国民(台湾市民・有戸籍)の外国人子女

(在台有戶籍國民之外籍未成年子女)

20歳未満の未婚の子TC
中華民国無戸籍国民の外国人配偶者

(在台無戶籍國民之外籍配偶)

OS
中華民国無戸籍国民の外国人子女

(在台無戶籍國民之外籍未成年子女)

20歳未満の未婚の子OC
香港・マカオ市民の配偶者

(港、澳居民之外籍配偶)

香港・マカオ市民(台湾で適法な居住資格を取得した者)の配偶者HS
香港・マカオ市民の子女

(港、澳居民之外籍未成年子女)

香港・マカオ市民(台湾で適法な居住資格を取得した者)の20歳未満の未婚の子女HC
中国大陸市民の配偶者

(大陸地區人民之外籍配偶)

中国大陸市民(台湾で適法な居住資格を取得した者)の配偶者SC
中国大陸市民の子女

(大陸地區人民之外籍未成年子女)

中国大陸市民(台湾で適法な居住資格を取得した者)の20歳未満の未婚の子女CC
外国籍の外国人配偶者

(外國人之外籍配偶)

外国人(台湾で適法な居住資格を取得した者)の外国人配偶者SF
外国籍の外国人子女

(外國人之外籍未成年子女)

外国人(台湾で適法な居住資格を取得した者)の20歳未満の未婚の子女CF

日本の在留資格とは異なり、台湾人の配偶者であっても、台湾在住外国人(例えば日本人)の配偶者であっても、種類としては同じタイプの「依親ビザ」の取得が必要になります。

ただし、台湾人の配偶者が収集しなければならない書類は、外国人の配偶者が収集しなければならない書類よりも多いです(無犯罪証明、健康診断書など)。

つまり、まとめると、次の者が扶養者になって、台湾で一緒に生活するための配偶者又は未成年の子が対象となります。

【扶養者】

  • 中華民国国民(台湾市民・有戸籍)
  • 中華民国無戸籍国民(下記、参考をご覧ください)
  • 台湾在住外国人 ※有効期限6ヶ月以上の「外僑居留証(ARC card)」をお持ちの方。
  • 香港・マカオ市民
  • 中国大陸市民

※その外国人配偶者が、「就業サービス法」第46条第1項第8号乃至第10号で定める労働者である場合には、申請することができません。

上記の「中華民国国民(台湾市民)」以外は、台湾へ赴任される方(扶養者)と、その配偶者及び20歳未満子女が同時申請することもできます。その場合には、外僑居留証(ARC card)の写しではなく、扶養者の労働許可書又は中華民國官庁許可書が必要となります。

なお、「依親ビザ」と似たものに、「探親ビザ」があります。「探親ビザ」はVisitorビザ(180日間以内の滞在)であるのに対し、「依親ビザ」は、180日以上滞在可能な、居住のためのResidentビザにその違いがあります。

参考:「台湾地区無戸籍国民」とは何か?

「無戶籍國民」とは、中華民国の自由地区(=台湾、澎湖、金門、馬祖地区)の戸籍を持たない、中華民国(ROC)国民を指します。例えば、日本など、中華民国(台湾)の外で出生した方で、戸籍登記を行わなかった場合、このような身分になります。

中華民国国民は、中華民国憲法第3条により規定されていますが、台湾地区の国民以外にも、海外華人及び中国大陸、香港・マカオ市民も等しく中華民国の国民とするという認識であるため、海外に居住する華僑は、国民ではありながら、さらに台湾の出入国管理法性により、台湾地区の戸籍を持つ者と持たぬ者に分類され、台湾地区内の居住の自由を有する者と有さない者に区分されています。

「無戶籍國民」であっても、中華民国ROCの国籍を有していますので、パスポート(護照)が発給されます。外観は、有戸籍国民のパスポートと相違ありません。

しかし、「無戶籍國民」の中華民国ROCパスポートは、ビザ無し渡航できる国・地域のメリットがほぼなく、その都度ビザを取得する必要がある国がほとんどです。

「無戶籍國民」の中華民国ROCパスポートをお持ちの方が、台湾地区に渡航する場合、3ヶ月の短期間であっても、簡便な入国許可申請(在臺無戶籍國民申請短期入出國許可)が必要となり、成年で長期渡航の場合はさらに多くの書類を用意して申請する必要があります。

参考:就業サービス法第46条(就業服務法第46條)※中国語原文

雇主聘僱外國人在中華民國境內從事之工作,除本法另有規定外,以下列各款為限:

一、專門性或技術性之工作。

二、華僑或外國人經政府核准投資或設立事業之主管。

三、下列學校教師:

(一)公立或經立案之私立大專以上校院或外國僑民學校之教師。

(二)公立或已立案之私立高級中等以下學校之合格外國語文課程教師。

(三)公立或已立案私立實驗高級中等學校雙語部或雙語學校之學科教師。

四、依補習及進修教育法立案之短期補習班之專任教師。

五、運動教練及運動員。

六、宗教、藝術及演藝工作。

七、商船、工作船及其他經交通部特許船舶之船員。

八、海洋漁撈工作。

九、家庭幫傭及看護工作。

十、為因應國家重要建設工程或經濟社會發展需要,經中央主管機關指定之工作。

十一、其他因工作性質特殊,國內缺乏該項人才,在業務上確有聘僱外國人從事工作之必要,經中央主管機關專案核定者。

從事前項工作之外國人,其工作資格及審查標準,除其他法律另有規定外,由中央主管機關會商中央目的事業主管機關定之。

雇主依第一項第八款至第十款規定聘僱外國人,須訂立書面勞動契約,並以定期契約為限;其未定期限者,以聘僱許可之期限為勞動契約之期限。續約時,亦同。



 

2.永住権(永久居留)

外国人が、台湾地区において、引き続き5年居住し、かつ、毎年183日を超えて居住している場合、

又は、

台湾地区に戸籍を有し居住する市民で、その外国人の配偶者及び子女が、台湾地区において適法に10年以上居住し、そのうち5年間は毎年183日を超えて居住している場合

に永住権を申請することができます。

台湾の外で、例えば日本から永住権を直接申請することはできません。