ニュージーランドに移住する理由

なぜ移民先として、ニュージーランドを選ぶのでしょうか?

ヨーロッパの調査会社によれば、ニュージーランドは国内で最も美しい景観を持ち、一年を通して異なる景観を持つ国で非常に魅力的な国だという評価を得ています。

実際にニュージーランドを訪問してみればその魅力が分かることでしょう。

オークランドの街並み

南半球に位置するニュージーランドは、日本とは季節が真逆で、1月と2月が、1年で最も暖かい季節です。その間の日中の平均気温は20〜30度と過ごしやすく、リタイアメント層にとっても、温暖で最適な場所であると言えます。

そのうえ、ニュージーランドは移民国家で、中国系をはじめとした、アジア系の方も多く住んでおり、アジア人にも馴染みやすい国だと思います。

本格的な飲茶(點心)の中華レストランも多いオークランド

発展途上国とは異なり、社会福祉制度や医療制度が充実していて、子育てや老後の心配も少ないことでしょう。

そして何より、ニュージーランドへ移民する敷居が比較的低いという点が大きな魅力ではないでしょうか。

ニュージーランドに住むためにはビザが必要です。

外国人の移民政策の立案を担当する政府機関である、ニュージーランド移民局のサイトをご覧ください。外国人がニュージーランドに住み、生活するためには、ビザが必要になりますが、主に次の4種類のビザに大別されるでしょう。

  1. 投資家向けの投資移民ビザ (Investor Visa)
  2. 起業家向けのビザ (Entrepreneur Visa)
  3. 労働者向けの技術移民ビザ (Skilled Migrant Category Resident Visa)
  4. パートナーや家族、父母のための移民ビザ (Partnership Resident Visa / Parent Resident Visa)

ニュージーランド政府は、ビジネス・スタートアップによる移民を推奨する政策をとっており、外国人が自らのビジネス経験をニュージーランドに持ち込み、ニュージーランド経済を活性化できるようにするために、起業家ビザを発給しています。積極的にビジネスをしたいと考えている方は、起業家ビザを検討するとよいでしょう。

ポストコロナ後の、2022年8月に、行政書士横山がニュージーランド最大都市オークランドを訪れたときには、撤退後の日本食スーパーやレストランの跡地の空室が目立ちました。早く新しいショップが出店してほしいですね。。。

テナント募集中の日本食スーパー跡地@オークランド

パートナービザは、ニュージーランド人や、ニュージーランドの永住ビザ・その他就労や学生ビザを持っている方のパートナーが申請できるビザです。日本の入管法の基準とは異なり、法的に結婚していることは、要件とされていません。事実婚でも申請できます。また、同性の方のパートナーも対象となります。

ペアレンツビザという父母をニュージーランドに呼び寄せて生活するためのビザも、日本の入管法制度上、類似のビザタイプがないものです。ニュージーランド市民か永住ビザ所持者の父母に限られ、ニュージーランドに一定期間住んでいることや、年収額の基準があります。

とはいえ、投資家ビザや、起業家ビザは、取得のハードルが高く、投下すべき投資の額も低くなく、富裕層でない限りは、なかなか申請できるものではありません。

一般的には、次の就労系のビザの申請を検討していくことになるでしょう。

技術移民ビザ

技術移民カテゴリーの永住ビザ(Skilled Migrant Category RESIDENT VISA)と呼ばれるものです。

申請者の熟練した仕事と雇用のレベルがビザの条件を満たしているかどうかを、オーストラリア・ニュージーランド標準職業分類(ANZSCO)に基づき、役職、仕事内容、雇用される報酬のレベルなどの基準で審査します。

就労系カテゴリーの中の永住ビザです。このタイプのビザ(永住権)は、次の要件を満たす必要があります。

  • ニュージーランドに雇用主がいること。
  • 55歳以下であること。
  • IELTS 6.5点以上あること(英語能力)。
  • 現地で認められた資格と実務経験があること。
  • EOIスコア(移民局規定の査定基準)160点以上あること(2022年現在)。
  • 規定額以上の給与であること。

申請者は、パートナーおよび24歳未満の子供と一緒にビザを申請することができます。 申請が成功すると、その国で働き、生活するための永住ビザが与えられます。

高い英語力とスコアが求められたりして、ハイスペックの方のビザですね。。。

ちょっと無理かも、という方は、次のAEWVワークビザを見てみましょう。

アクレディテッド・エンプロイヤー・ワークビザ(AEWV:Accredited Employer Work Visa)

近年新設されたこのタイプのビザも、ニュージーランドで働くためのワークビザの一つです。

次の職歴があって、ニュージーランドで政府から承認された雇用主がいることが条件になっています。

  • 建設関係の仕事(大工、配管工、建築建設など)
  • 料理人、調理師
  • ホスピタリティ関係のお仕事の方
  • 観光業
  • 保育士、助産師
  • ビューティーセラピスト
  • 自動車技師 などなど。。。

これらの職業に就いている方には、朗報です。

従前のエッセンシャル・スキルド・ワークビザが廃止された代わりに、アクレディテッド・エンプロイヤー・ワークビザ(AEWV)が導入されています。

簡単に言えば、政府に承認されたニュージーランドの雇用主(会社)がいて、これらの職業的技術や経験を持っている方のためのワークビザです。

詳しい要件を見ていきましょう。

申請条件:

  • 雇用主がニュージーランドで認可されていること。
  • フルタイム(週30時間以上)で雇用されること。
  • 一定年数(2〜3年くらい)の該当の職業の職歴があること。
  • 職業によっては、資格があること。
  • 健康であること。
  • 犯罪歴がないこと。

このワークビザも、将来的に永住ビザへ変更が可能です。

 

これらの職業でもなく、また、仕事の経験もないという方はどうしましょうか。

さらに、まだ若くて経験もない方の場合、留学ビザから就労系のビザへ変更し、ゆくゆくは移民のルートを検討されるのもおススメです。

学生ビザを取得しましょう!

学生ビザのメリット

  • 本場で学べる英語力!まだ、IELTS 6.5という高得点がない方でも大丈夫です。
  • ビザ申請のハードルが比較的低く、コストも比較的低い。
  • 週20時間パートタイムの就労が可能です。

ニュージーランドの学校も提携のエージェントからご紹介します。

語学学校から、専門学校、大学まで幅広く学校を選択できます。

配偶者もオープン・ワークビザを申請でき、 5~18 歳の子供は無料で公的教育を受けることができます。

卒業後、ワークビザを取得し、家族もNZで生活

ニュージーランドで学校に入って、卒業してから、ワークビザを取得するなんて、このように長い回り道をするメリットは何があるのでしょうか。

通常、ワークビザは、職種が限定されていたり、ニュージーランドでは人材の確保が難しいために仕方なく外国人を雇用する必要があることを証明してからはじめて発給されるのが前提です。つまり、まず、雇用主が決まっていて、その雇用主からのジョブオファーがない場合は申請すらできません。これは、日本の入管政策の上でも同じような運用です。

しかし、ニュージーランドの学校卒業後に申請できるオープン・ワークビザは、雇用主からのジョブオファーなしにワークビザが取得できるだけでなく、ニュージーランド国内のどこの会社ででも働くことができます。

学校卒業後、ニュージーランドでオープン・ワークビザを取得した場合には、次のメリットが享受できます。

  • 雇用主のジョブオファー不要。
  • 家族のビザを申請することができます。
  • パートナー(配偶者)は、更新可能な配偶者就労ビザ(パートナー・ワークビザ)を申請できます。
  • 子供は、ニュージーランド市民と同等に無料で、公的教育を享受できます。

学校卒業後に申請できるワークビザは、アクレディテッド・エンプロイヤー・ワークビザで限定されている各種職業でなくてもかまいません。

学生ビザ → ワークビザを経て、永住ビザを最終的に取得できる道があるのが、移民国家ニュージーランドの特徴です。

永住ビザの申請要件は、継続的に働き続け、毎年の居住要件(年間184日以上居住)を満たしていることが必要になります。

最後に

ここまで、ニュージーランドに住む(働く)ためのルートについて、タイプ別にみてきました。

あなたは、どのルートで、ニュージーランドの永住権を目指しますか?

 

オークランド中心部から海を隔てて対岸に渡るボートの中で、たくさんのお年寄りが自転車を引いて乗り込んできました。

休日になると、年をとってもサイクリングなどのアウトドア活動に積極的に出かけていくのが、ニュージーランドのスタイルだとのことです。

郊外へのサイクリングのために自転車で向かう

お年寄りになっても活動的な姿に感銘しました。

そして、若い家族世帯にとっても、ちょっと足を延ばせば自然豊かな場所に出かけることができるニュージーランドはとても魅力的に映りました。

ニュージーランド人の方からは、オークランドよりも、南島を訪れるべきだよ、とアドバイスされました。南島は行ったことがありません。次回、またニュージーランドを訪問する時には、初の南島上陸とともに、ポストコロナ後のこの国がどのように変わっていくのか、とても楽しみにしながら、ニュージーランドを後にしました。