フリーランサー(Freelancer)や個人事業主のように、会社に所属せずに仕事をしていく生き方が、今後も増えていくと思います。

このような場合に問題となるのがビザです。

2021年9月現在、ドバイ(UAE)や、マルタなどのように、外国人受け入れに積極的な国々では、こういった新しい働き方に対応している外国人材をいち早く受け入れようと、リモートワーカー向けのビザを用意しています。

その画期的なビザ政策としては、「就労先は、外国」=自国民の雇用機会を奪わない、かつ、「消費先は、自国」というおいしいとこどりの政策ですので、国益にかなった、非常に賢い政策です。

ただ、残念ながら、日本ではこういった政策は展開されていません。

(2023.2.18追記)日本はついに「未来創造人材ビザ」という制度の導入に動きました。これにより、世界最高峰の名門大学卒業生が、家族帯同で、日本に2年間滞在し、就職活動や起業準備活動に従事できることになります。詳しくは、こちらから。

日本以外の海外の会社に所属しながら、日本で就労ビザを申請することはできないのです(日本の子会社等に転勤する場合を除く)。

さらに、フリーランスの方にとっては厳しい状況です。フリーランスで働くこともできるのですが、就労先は外国ではなく、「就労先は、本国(日本)」ではないとビザの申請はできません。つまり、日本にある会社・機関があなたのスポンサーになってはじめて申請できます。この点では、日本の会社に雇用されてビザ申請する流れと全く同じです。ただ、会社とあなたとの契約内容が、雇用契約か、その他の契約かの違いに過ぎません。

興味深いことに、日本の在留資格の政策は、リモートワーカー向けのビザを打ち出している国とは、真逆の発想となっています。その根底には、外国人が日本で働く目的以外で来るわけがないという思い込みがあるような気がしてなりません。リモートワークができるような外国人にとって、日本は消費先・居住先でこそあれ、魅力的な就労先とはなっていない気がします。(もちろん、当事務所には毎日のように日本で働きたいというメッセージを受けていますので、そういう要望がある方々も知っています。)

日本の場合、フリーランスとして働くためのビザとして、次のビザ(在留資格)が検討できます。

  • 技術・人文知識・国際業務
  • 高度専門職1号ロ
  • 高度専門職1号イ
  • 芸術
  • 特定活動「未来創造人材」ビザ、及び、特別高度人材ビザ ※2023年4月新設予定

「技術・人文知識・国際業務」が一般的に多いケースです。ソフトウェアエンジニア、IT業務の方、または金融関係の方によくみられます。入管への届出が必要にはなりますが、複数の会社との契約も、個別の許可が必要なく、就労できます。ただし、どの仕事も「技術・人文知識・国際業務」ビザに該当する仕事内容である必要がありますので、コンビニやスーパーでバイトしながら、エンジニアとして働くことはできません。

「技術・人文知識・国際業務」ビザを取得できる状況で、さらに高度専門職ポイント評価表70点以上が認められるのであれば、「高度専門職1号ロ」の申請も可能です。ただし、「技術・人文知識・国際業務」ビザとの違いは、就労先(所属機関)が指定されてしまいますので、その会社のためにしか働けません。別会社とも契約を締結する場合には、「資格外活動許可」を受ける方法があります。または、事前に複数社との契約が締結される場合には、複数社の書類を用意して、複数社での「高度専門職1号ロ」ビザを申請することになります。高度専門職ビザはメリットも多いのですが、手続きが非常に煩雑なのがデメリットです。

「高度専門職1号イ」ビザは、研究者または教育者の場合、「芸術」ビザは、クリエイターのためのビザです。

それ以外の就労ビザもフリーランスで働けるものがあるかと思います。

また、テレワーク(リモートワーク)で働く、というケースも増えています。この場合、フリーランスでなくても、会社と雇用契約を締結した会社員の方でも、ビザを取得できる方法があります。この場合、東京にある本社に所属しながら、本人は大阪に居住することもできます。もちろん、リモートワークが可能である、という仕事内容に限られます。

参考

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