ビザ申請のときに提出する理由書について

今回は、日本の在留資格(ビザ)申請のときに、申請書類と一緒に提出する「理由書」について、説明していきたいと思います。

一般的に「理由書」というと、

例えば、外国人を採用する企業が、なぜこの外国人を採用するのか?という点を説明した「雇用理由書」

永住申請のときに提出する、なぜ日本に永住したいかを説明した「理由書」がよくあるパターンです。

 

理由書が必要な場合は?

一方で、「理由書」なんて、ビザ申請のときに提出したことないという人もいるかもしれません。

法務省入国管理局の申請書類一覧のページを見ても、必要書類に「理由書」があるのは、就労ビザを持っている外国人が永住申請を行う場合にのみ提出書類として挙げられているだけで、その他の就労ビザ申請のときの必要書類には挙げられていません。

そうすると、理由書なんて書かなくていいのでは?と思ってしまいますね。確かに、理由書を提出しなくていいシーンはあります。

例えば、前回の申請時と何ら変わった事情もない更新申請などでは、理由書を書かずとも十分に許可が下ります。

 

では、どういう場合に、理由書を書いた方がいいのでしょうか?

 

前回の申請から、何かしらの変化があった人で、それがビザにとって重大な審査ポイントになる場合には、その説明が必要になるでしょう。

理由書だけでなく、それらを客観的に説明する資料も添付する必要があるかもしれません。

結婚ビザの人は、離婚して別の人と再婚した場合だったり、就労ビザの人は転職した場合だったり、大きな事情の変化はみなさんも気付きやすいのですが、そうではないケースも要注意です。

よくあるのは、留学生で学校は変わってないけど、出席率が下がってしまった、とかでしょうか。

 

理由書は行政書士にお願いした方がいい?

私は行政書士ですので、外国人の方から、「理由書のみを作ってもらえませんか?」とお願いされることがよくあります。

理由書は、特に形式が決まっているものではないので、外国人にとって、何を、どう書いていいのか分からないという方も多いのでしょう。そして、母国語で書くならまだしも、慣れない日本語で書くとなると、とても大変な作業かと思います。

そういった場合に、書類作成のプロである行政書士に依頼するのは、とてもメリットがあるでしょう。

入管法に精通した申請取次行政書士であれば、各ビザの種類に沿って、その条件に合致していることを的確に説明する理由書が完成することになります。私も、ビザ申請の業務でもっとも力を入れて、真剣に頭を悩ませながら作業するのは、理由書等の説明文の作成です。みなさんも、理由書の作成をどんどん行政書士に依頼した方が、スムーズな申請となるでしょう。

 

もちろん、理由書を自分で書くこともできます。この場合、行政書士が作るよりも、より熱意が伝わるかもしれません。

何故この学校に留学したいのか?何故この会社で仕事したいのか?何故日本に永住したいのか?

このような個人の思いを伝えたい場合、その人本人でなければ書けないこともあります。日本語が少しばかり不得手でも、熱い思いが伝わってくる文章になることでしょう。

ただ、外国人本人が理由書を書く場合、熱意は分かりますが、熱意だけではビザが許可されないのが現状です。ビザ申請が許可されるためには、一つ一つの条件に合致していること、または、合致していない条件がある場合には、特別な事情があることを、法律の要件に当てはめながら、説得していく必要があるのです。この意味で、理由書を行政書士に依頼すべきだと言えるでしょう。

 

理由書作成の難しさ

このように、理由書はあなたがビザを許可されるべきであることを説得的に説明する、まとめの文章です。

このため、「理由書のみを作ってもらえませんか?」と言われても、理由書数ページの作業量だから、すべてを依頼されたときと比べてラクにできるかと言うと、そんなことはありません。

その方の事情を丁寧にヒアリングし、別の提出書類をじっくり調べて、場合によっては現地の調査を行いながら、最終的に理由書にまとめていくのです。

理由書の内容と、その他の書類とで不整合がみられた場合は、その理由書そのものに信憑性がなくなりますので、全体の確認はとても大切です。

 

みなさんのケースは一人一人違いますので、簡単には理由書を作成できないことも多いかと思います。そういった場合には、是非ビザ専門家である行政書士にお問い合わせください。

 

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